FC2ブログ

社長のひとり言 

美容師のためのケミカル&サイエンス

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

ジメチコン、本当に髪にはよくない?

今週になってパソコンの電源も入れられずコメントいただいているにもかかわらず返事が遅くなってすみませんm(??)m


渡辺様へ


たくさんお褒めのお言葉いただいてありがとうございます。そうですね。知らないって事は一番怖いですよね?でも押し売りするつもりもないし、今、いいものだと思ってもこれが2,3年後にはもっと良いものが出来ていたりってありますもんね?


これからももっと良いもの、お客様に笑顔でお帰りいただけるような商品をこれからも発売していきますので、これからもよろしくお願いいたします。


 


Yusaさんへ


ラウリル硫酸塩やジメチコンに限らず他にも良くないって成分たくさんありますよね。パラベンもそう!いろいろな所で色々な事がいわれているのでどの情報が正しいのかわからなくなりますよね?


僕も自分で原料をいじるようになったきっかけも、ディーラーさんやメーカーさんが「これいいですよ」って持ってくる。何がいいのかわからず使っていて、いいものなんだろうなって思っていると、次に来たときにまた同じように「いいものですよ」


無知というかディーラーやメーカーさんに踊らされてるって感が強くて、それが許せないというか情けないというか。それで自分で勉強するようになったっていってもいいと思っています。


「こないだいいっていってたじゃん」


なのにもう違うもの?


 


ご質問のラウリル、ラウレス類の界面活性剤、シリコンなどについて僕なりの考えですれどちょっとお話します。シャンプーやトリートメントを自分で設計しているのでこの辺の事についてたくさん勉強しているつもりです。また製造を依頼している関係で研究員の方とお話しする機会もたくさんあり色々な情報や理論的なことを学べたとも思っています。


まず界面活性剤。研究の方たちはラウリル、ラウレスは比較的コストが安価なシャンプーの基材として使うっていうのが一般的っていう印象です。


またシリコン類(ジメチコン)に関してはヘアケアには絶対にはずせないもの。もしもシャンプートリートメントにシリコンを配合せずにつくったら


「まったく売れない商品になってしまうでしょう」


ってはっきり言い切ってしまう方も多くいます。


 


来年還元剤をはじめ6品目の新商品が発売になり予定ですが、その中にバッファ酸リンスも発売予定でいます。このブログでもひとつづつ商品の特徴や目的など詳しく説明していく予定なのですがちょっとさわりだけ・・・・・


なぜ酸リンスか?市販品でよいものがないって事もあるのですが、普段わたしたちが使用している界面活性剤と非常に密接に関係しています。


天然繊維のうちタンパク質繊維といわれているものは人毛と羊毛と絹だけなのは周知のとおりだと思います。絹(シルク)は組成が異なるのですが人毛と羊毛は非常に良く似ていてシスチン含有量の多い「硬質ケラチンタンパク」から出来ていて板状の物が数層重なって出来ています。


羊毛の酸とアルカリの化学的な性質は良く知られていて、たとえば常温での無機酸の影響。


98%濃硫酸3分処理でわずかに溶解する。70%濃硝酸、35%濃塩酸に不溶である。わずか0.1molでpH1になる硫酸、塩酸、硝酸は高濃度強酸でも侵されない。


非常に頑丈に出来ています。髪はアルカリに影響を受け強アルカリには分解、弱アルカリには膨潤すると言われています。しかし弱アルカリでは髪に損傷はなく界面活性剤では中性のものよりも洗いあがり良いとの評価もあります。


話が長くなってしまいますが意外と知られていないのが界面活性剤による水道水由来の金属せっけん。皮膚上の金属せっけんは皮膚から皮脂が分泌されるとアルカリ中和能により分解されますが、髪上の金属せっけんは吸着して残留してしまいます。特に不溶性のパルミチン酸とステアリン酸が残りやすいといわれています。シャンプーをしてすっきりしてもこれらの残留物を除去することは出来ません。


各メーカーの研究員はこの辺の事を重要視してシャンプートリートメントを作っていて弱酸性のトリートメントにより少しでも除去できるようにって。


でもこれでは無理。僕が考える酸性のリンスの目的はカラーやパーマなどでアルカリに傾いた髪の中和はもちろんなのですが柔軟化や櫛どおりも!もうひとつ大事なこと。酸リンスには電荷の中和という作用もあります。


繊維質の多くは酸化によるカルボキシル基を生成弱いマイナスに帯電します。髪の繊維はアミノ酸からできているいることから両性電解質といってpHによって酸はアルカリに解離する特殊な性質を持っていて、アミノ基、水酸基、カルボキシル基を内包していることから等電点以上ではカルボキシル基を遊離します。また等電点以下ではアミノ基を遊離します。等電点を境にマイナス電荷(カルボキシル基)がプラス電荷(アミノ基)に転換します。


洗髪しているときには髪はマイナスに帯電していて不溶性の金属せっけんは疎水性相互作用により髪上に残留し容易に落とすことが出来なくなるわけです。


そこで「転換」させるという意味で酸リンスの重要性をもう一度見直す商品だと言えます。それも酸が充分に濃く、等電点を下回った時点でカルボキシル基にかわるアミノ基の遊離を目的に。


髪に疎水的に吸着している不溶性の金属せっけんが解離し洗い流されるんですね。またなぜ柔軟化するのか?酸リンスによりプラス(酸性化)に帯電した髪は電荷斥力を起こし膠着が簡単に解消され、同時に髪がすべすべする理由です。


ラウリル硫酸塩はこの疎水的な結合が少ないといわれています。だから良いといっているのではなく、金属せっけんを生成しない代わりにラウリル硫酸塩自体がが吸着残留する事がわかっています。酸性側で多く、アルカリ側で少なめに吸着残留する。このことからラウリルの場合には酸リンスではわずかに取れる程度。もちろん洗い流しても除去できるものでは有りません。


ですから一般的にはラウリル硫酸ナトリウムを主剤とするシャンプーはこれを除去するのではなくジメチコン等でカバーリングしてこの吸着物を被膜に変えます。これがトリートメントの役割になるわけです。怖いですよね、知らないで使っているわけですから。


トリートメントにはプラスイオンに帯電しながらコーティングしてしまいます。電気ニ重層です。カチオン界面活性剤が1分子層または2分子層できっちりコーティング。かなり強固な結合で髪の1本、1本を見事にふんわり柔らかく、からまることのない美しい髪?に仕上げるわけです。


パティエンスの店販品のように髪の生態に基づいた静電斥力ではなく、外部の環境を作り変える否応な静電反発力によるコーティング。繰り返し使っていけば間違いなく髪には負担がかかります。ダメージはゆっくり進行し最後には髪の細胞を変えてしまうような大きな質的変化をおこしてしまうわけです。


ラウリル、ラウレスはマウス実験で流産しやすくなるとか、単純な構造で分子量が小さいことから経皮毒の疑いがあるなんていわれていますが、パティエンスの「七人の天使たち」はこのような経皮毒の問題から配合しなかったわけではなく、髪には良くないこれらの膠着物を残さないって言うほうが大きかったわけです。


最後に、このような理由からジメチコンが良くないわけではなくて、逆にジメチコンは絶対に必要になってくるヘアケア成分だということ。ただ闇雲にジメチコンを悪者にするのはどうかな?


色々な原料メーカーからヘアケア用のシリコンは年々開発が進んでいます。毛穴を詰まらせたり、頭皮のアレルギーといったデメリットのある原料は10年前ならいざ知らず、今の原料は大変優れています。また技術的な事でもアモジメチコンをエマルジョン化してジメチコンと混合する手法によりアモジメチコンが架橋の役目を果たし質感をさらに向上させるような処方で「琥珀色の天使」を商品にしています。


 


やはりケミカルなのだから使い方によっては良いものが悪いものになってしまうってあるんですよ!


 


長々文章になってしまいましたが、ちょっと難しかったかな?急いで打ち込んだのでもしかしたら誤字脱字がたくさんあるかもですがお許し下さい。


 

| 日記 | 20:50 | comments:3 | trackbacks(-) | TOP↑

COMMENT

初めまして、今悪者のシリコンなんですが、ジメチコンにはいろいろな種類があるんですか?あるとしたら全てNGですか?
アドバイスお願い致します。

| カネダ ヨシロウ | 2011/07/14 11:52 | URL |

はじめまして。科学的でとても為になります!
ところで、ジメチコンによって変質した髪は元に戻りますか?
髪についたジメチコンは取れないんでしょうか?

| SONO | 2008/09/21 15:04 | URL | ≫ EDIT

こんにちは。お久しぶりです(^^♪質問なんですけど直毛のねこっけに弾力がある感じにしたいんですけどコールドとデジパーだったらどっちが結果が出ると思いますか?ダメージはカラーによるダメージで明度は9レベルですよろしくお願いします!あとパティエンスの商材で単品でも注文できますか?

| 志内竜介 | 2007/11/24 13:07 | URL |














PREV | PAGE-SELECT | NEXT