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社長のひとり言 

美容師のためのケミカル&サイエンス

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カーリング剤としてのサルファイト

しばらくブログを書いていなかったのでこの場を借りてお答えします。

もう3、4年経つかな?パティエンスの処理剤も揃い次は何か還元剤を作ってみようかなと思っていた頃の話。
ちょうどスピエラが出回り始めた頃かな?

その頃のデータを手帳に真っ黒になるまで書きとめておいたものを引っ張り出して今ブログ書いています(笑)
スピエラを早速取り寄せて、その他にもチオ、DL?システイン、システアミン、サルファイト、チオグリセリン、珍しいところではチオプロピオン酸グリセリルなど極力同じ条件化に合わせてウェーブ実験やモデルさんを使って実際に施術後の手触り感などを試したこと、とても懐かしく思います。

質問のサルファイトですが密かに狙ってたの、商品化!
まあそれが最終的にはパミーラCAになったわけだけど^^

他メーカーでサルファイトの商品は希少だったし、美容師の使い方次第では面白い商材になるのではないかとかなりいじくった覚えがあります。


さてサルファイトですが、色々な認識があるようでここで書くことは巷で言われていることではなく実際に自分で触ってみた感想を率直に書いてみようと思っています。
良くサルファイトの特徴として、柔らかい仕上がり、加温(50℃くらいまで)しないと反応しない、また加温するとSS結合が緩み、冷めると再結合する、またカラー毛は色落ちしない。2剤がいらない。
でもちょっと違うような気がします!

Na2SO3ではSS結合は緩まない^^
シスチンに反応しブンテ塩が残留することから弱いカールが付くのであって前にも書いているけど、この何分の1かの反応はα型の高分子ケラチン(S?スルホ)でも起きる現象。
だから硫黄原子が欠落した毛髪修復においてサルファイトが結果的にシスチンの導入になると表現している方もいるみたいだけどこれは間違いではないと思う。

でもね、シスチンを毛髪内に導入できる還元剤は他にたくさんあるよ(笑)




最近ではサルファイト単品ではなくてシステアミンとの混合による還元剤ということで、還元トリートメントとして商品もあるのかな?

まず、施術後の手触りは非常に優れている。これは間違いないと思う、実際に自分でもそう思ったし。


ただ、チオに比べて還元力は25%?35%、ギルビー法のウェーブ効率で約30%強なのでシステイン単体よりもさらにカール形成率が低いわけで、果たしてサルファイトの使う意味は何だろうと考えたとき答えが出てこなかった(笑)

サルファイト(亜硫酸塩)は非常に安全な物質として捉えられていて食品に添加するとその還元作用から酸化防止になる。酸化防止剤って他にもたくさんあるからあまり見ないかもしれないけどワインやシャンパンには必ずといっても良いくらい添加されている物。

原料を分けて頂いた会社の担当者にも
「ただ安全と言っても薬品であって他の添加物の相性やpH(強酸)によっては酸化物として硫黄ガスの発生もあり得るから気をつけて」といって渡された記憶が残っています。

サルファイトの特徴は他の還元剤とは違いSH基を有さない。SH基を有するほかの還元剤との違いはSS結合の間に水素が割って入り、酸化剤によってそのHを奪うような反応ではなく、ブンテ塩が直接シスチンに反応するのでSH基を有する他の還元剤との違いはシステイン酸生成などのSH残基によるダメージや硫黄原子の欠落などのの現象が起こらないということ。

こういった理論的にはダメージは残らない。しかしその還元力の弱さ、サルファイトを可溶するとpHは弱アルカリであることから、チオグリコール酸との併用に伴ってのアルカリ剤の添加などサルファイト以外のダメージ要因はあるのだと思う。


話を戻してサルファイトには酸化剤はいらないのか?
確かに製造、販売するに当たっての薬事法では酸化剤の必要はないが、実際にサルファイトの特性を利用して髪を曲げ、その後お客様がお家に帰ってからシャンプーをはじめとする日常生活の中で、カールが取れやすい?
確かに言えること。サルファイトの短所としてシャンプー時のシャワーのお湯によってダレるのは確かで、また自身で試したときにチオよりもカラーの色落ちが激しかったという事実が物語っているのではないか?

酸化剤として臭素酸塩と酸リンスのイオン結合の締めでダレを防ぐことができるのか?
これもサルファイトの場合ブロム酸塩では酸化しきれず無駄な行為に思う^^

あえて言うなら1.5%前後の過酸化水素水でガチンと酸化させてしまえば話は別なのだけれど、これでは化粧品として販売ができない^^


ちなみに過水で2剤処理後、15回の洗浄実験では酸化剤を使用しないときと比べ明らかにダレは少なくなる。
どうしてダレが少なくなるのかそのメカニズムは僕にはわからないがこれが現実です。

もしかして今まで言われていたカールを付けていく過程での反応過程が違うのかね(笑)


そのときの手帳には
「サルファイトは2剤処理が必要!1.5%の過酸化水素処理すればサルファイトのウェーブのダレは克服できる!」
と書いていた大瀧でした^^


最後にサルファイトの仕上がり感は嫌いではありません。むしろもっと使い方の研究というか、どんな髪質に合うのかなど考えたときやはり適材適所で用途を選んでしまうのかな?
だからどうしてもサルファイトを使用しないとこの仕上がりにはならない、という場面がないとつまらないし。他に還元剤はたくさんあるのだから・・・・

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