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社長のひとり言 

美容師のためのケミカル&サイエンス

2007年07月 | ARCHIVE-SELECT | 2007年09月

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BOBさんの質問の答えです。

コメントの返答遅くなりすみません。給料日前後はなかなか時間が取れず申し訳なく思っています。


 


質問の両親媒性脂質という事ですがパティエンスの商品では【ペリセアーゼ】がそれにあたると思います。ただ脂質ということですのでペリセアーゼとお答えしたのですが両親媒性という言葉は非常に広範囲なのでちょっとだけ説明させてください。


両親媒性の原料非常にたくさんあります。たとえば最近ではペリセアだったり還元剤のスピエラだったり・・・・・・


この【両親媒性】意外と身近に皆さんも使っていると思います。両親媒性のほかに親水性、疎水性に別けられますがその定義は


ある物質の表面に水滴を置いたときに,へりが少し広がって水滴が潰れたよう になる場合,その物質を親水性であるといいます。またへりが広がらずに水滴が盛り 上がったようになる物質を疎水性であるという。一つの分子の中に親 水性と疎水性のを併せ持ち、その分子を両親媒性であるとい う。(この「媒」は溶媒の事で,極性溶媒と非極性溶媒の両方に親しみやすいとい う意味。但し,厳密に言えば疎水性と親油性とは必ずしも同じ事でない。)両親媒 性物質を界面活性剤と呼ぶ事もある。良く知られているように,石けんや乳化剤 は両親媒性である。簡単に言ってしまうとこういうことだと思います。


身近にあるというのは【ペリセアーゼ】にも配合しているリン脂質、七人の天使や琥珀色の天使にに配合している(レシチン、リゾレシチン)などは大豆や卵黄から得られコンディショニング作用という事でシャンプーなどには良く配合されています。またシャンプーの界面活性剤も両親媒性ですよね?


肌の角質層や髪のラメラ構造のように生体内には両親媒性を持った分子や細胞がが存在します。そのような観点もあって壊れたラメラ液晶構造を修復するなどといわれていると思います。


また両親媒性をもった脂質としてコレステロールやスフィンゴ糖脂質などもペリセアーゼには配合しています。


両親媒性脂質や両親媒性物質って最近発見されたものではなく、以前からあるものですが数年前までは誰も見向きもしなかったのですが、何年か前に花王が手洗い石鹸の界面活性剤の研究の中で手荒れをさせないような活性剤という事で両親媒性脂質に関して資料を出しています。また髪についても花王が熱を加えると毛髪内での結合が強くなるというような所見で確か特許も出されていてと思います。


両親媒性という事では他にもペリセアを配合しているレストアーゼγやモイストパティエンス、一丸ファルコスの高分子系のケラチンなども親水基、疎水基を持っているし、ヒートケラチンやヒートシルクなど熱を加えることにより効果的になる原料も多いのですが今のところ確かな所見は出ていないようです。


脂質に関しては、常温で固体であることから毛髪に付与する際、温度との関係は非常に密接だと思います。たとえば冷蔵庫で冷えたバターを食べても美味しくはないですよね?でも熱により溶かすと風味だったり、コクが出たりだとかバターのような脂質は特に溶解点というか融点というか、温度との関係は頭に入れて施術するべきだと思います。


以前ブログにペリセアーゼ固くて使いづらい、薄めるには何がいいですか?みたいな質問がありましたけど僕はそれを否定して「そのまま使ってください」っていいました。ペリセアーゼは脂質です。脂質の定義は常温で固体です。生体内の脂質に関しても常温では固体なのです。使いやすさのためにそれを液体状にすれば性質も当然変わってくるし効果という点でもどうかと思います。ペリセアーゼに関しては固いかもしれませんが温度を上げるなどの工夫をして使っていただければ良さはわかると思っています。


たまたまこういう形で質問されたので記事にしていますが僕がブログにとりあえず掃除用のスチームでいいからっていうのはナノサイズの蒸気が必要っていってるわけではなくて、ケラチンの疎水性だったり、ペリセアーゼの脂質だったりの溶解の事を思って書いていたわけです。


単純に髪を暖めるだけでいいんです。ドライヤーの熱しかり、遠赤でもいいだろうし、工夫されて低温のストレートアイロンでもいいと思います。でも今まで僕らは色々試してきて。最終的に一番安価で髪の温度も容易に上げられるのが掃除用のスチーマーだったわけで、40万円、50万円のスチーマーと比べても遜色はなかったから・・・・・


髪の温度を上げるといっても体温よりちょっとだけ高い温度まで上がれば充分。髪の温度を測ったわけではないのでいい加減なことはいえませんけどおそらく40℃。掃除用のスチーマーを1分間髪に噴射すれば一瞬でも50℃以上になるわけですから!名前のとおりこの両親性脂質を有効に活用するには熱で脂質やPPTを溶すればいいわけですよね?

| 日記 | 18:22 | comments:1 | trackbacks(-) | TOP↑

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やっぱり資生堂の研究チーム、世界一?

またまたブログ更新!


どうしてもブログを書きたくて・・・・・・・・・


 


最近【大人のシャンプー】なる商品がバカ売れらしいのですがその代表が花王の【セグレタ】。セグレタとはイタリア語で【秘密】という意味らしいのですが、高級志向の高い30代、40代の女性に人気らしいのですが、配合成分は確かに高価な王乳、石榴(ざくろ)エキス、薔薇エキス、補修剤は加水分解コンキリオン(真珠由来)、4月に発売になったのですが実際使ってみて


「ああ、こんなもんか?」いままでのものと代わりがなく、ダメージに対してではなく【ブランド力】を重視しているのだと思います。シャンプーは界面活性剤だと思います。確かに王乳や石榴エキスは高価な原料だと思います。でもそのほかの保湿成分や修復成分ってほんとに鼻くそ(0.01%)ほどしか入っていないわけですから!まして活性剤は他のシャンプーと同じラウリル硫酸Na。販売価格を考えればいたし方ないんですけどね。


ぼくにはなぜ売れるのかわかりません?


ただ5,6年前まで美容室に置いてあるシャンプーのほとんどは値段だけ高い!高いから良いものだろう?でも中身は?って感じでしたけど、それでも買ってくださるお客様、スタッフだって心が痛いですよね?


 


僕は最近、資生堂と深いつながりがあり、先日42年間資生堂に勤務し、退職間際には研究所長をしていた方と縁があって会食しながら色々とお話をさせていただきました。


現在の社長は直属の部下だったといっていましたので相当貢献された方だと思います。退職前に「TUBAKI」を誕生させたって言うことで興味深いお話たくさんしてしまいました。


僕がブログを書いているのも知っているし「ブログに書きますよ」って一応お断りしているのでちょっと話してしまいます。


 


9月21日【しろつばき】が発売になります。完全なる【ダメージ毛】用のシャンプー、トリートメントで資生堂の研究チームが総力を挙げて生み出したものっていうお話!


僕の知る限りヘアケア、毛髪研究を専門にやられている企業はそうはありません。その中でもきっちりと年間の予算を計上し研究しているのが資生堂。ダメージ毛用という事なので相当力を入れているのだと思います。話の中であの【チオタウリン】も候補に挙がっていたらしいのですが、配合はまず無いと思います。なぜかというと原料の原価は1kgで40万円、仮に0.01%配合しても販売価格は500mlで¥2000は下らないと思います。


界面活性剤は何を組んでくるんだろう?保湿剤はやっぱりヒドロキシエチルウレア?補修剤は?


資生堂のポリシーで動物虐待の観点からもケラチンはないのでは?おそらく研究成果で加水分解物に変わる新しい補修原料を組んで来るんだと思います。


TUBAKI発売前からこの【しろつばき】発売構想があったらしく、TUBAKIの広告宣伝費50億はうなずけます。しろつばき構想があったからこそ投資もできたのだと思います。普通は高くても10億予算の広告宣伝費に50億かけているんですから。


今から発売が楽しみです。どんなものができて来るんだろう?


「とうとう市販のシャンプーここまで来たか?」になるか


「なんだぁ、たいしたことないなぁ」で終わるのか?


もし、凄いいいシャンプーなら【七人の天使】は一時撤退かな?でもお客様には安くて実力があれば何よりですよね。僕も結果をみてすぐにシャンプーの組み合わせもう一度やり直そうと思います。


しろつばきの販売予想もしっかり聞き出してしまいましたが、TUBAKIをはるかに凌ぐ4500万個、売り上げ予想は180億円。10億売れれば大成功といわれている中180億は凄い!


うらやましい限りです。パティエンスの製造コストと比べてもおそらく半分でできるんだろうな?同じ原料を使っても^^

| 日記 | 20:08 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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ペリセアーゼを使って(2)

デジタルパーマを繰り返していくと、だんだんウェーブが出なくなり、傷みだけが目立つようになる?っていう質問が最近多いです。


なぜ?


パーマ剤を用いてそれと平行しての熱処理、理論的にも毛髪内は化学的な反応を起こしてしまいパーマがかかりづらくなっていきます。


化学的な反応とは以前に【パーマ施術について】ということでご説明しているので省略しますが要するにパーマ剤により傷んでしまった髪は細胞自体が変化してしまっているので還元剤自体が働けなくなってしまいます。


傷んだ髪には還元剤を上手に使ってトリートメントすることは非常に重要なのですが、まず大事なのはお客様との事前のカウンセリング。ストレートにしても良いか?パーマのウェーブを残したいか?ここから始まると思います。


スレートになっても良ければ迷わず縮毛矯正。このように化学変化を起こしてしまっている毛髪に対してトリートメント(PPT)処理だけでは限界があります。多少の柔らかさ、質感の向上はしたとしても持続性という点においてはいかがなものか?


ストレートにしてもよければご存知ビビリ直し!チオの1剤をビビリ用に減力させます。放置時間もツインブラシの使い方、アイロンワークなど細心の注意をはらって施術していきます。


お客様がどうしてもウェーブを残したいって場合、還元処理は有効なのですが放置できる時間的の問題、矯正のように薬剤調整も不可能な事ももあり非常に難しいと思います。


そこでちょっとだけ視点を変えてみて、毛髪をダメージさせない程度にアルカリに傾けイオン結合だけ緩ませておいてウェーブを復活させる方法です。


美容師さんなら美容学校でこの辺の事一度は習っているんじゃないかと思いますが、毛髪内にはさまざまな結合が存在します。パーマはその中の一番強固なシスチン、頑固な硫黄の結合に作用させるのですが、傷んだ髪はこのSSが減少、だからパーマ1剤の還元剤が作用しないわけですよね?


トリートメント施術でも同じことが言え、SSが減少している髪にいくら良質なケラチンを与えてあげても毛髪内に留めることは難しく、還元剤のSH基を利用してSHを増やし、毛髪内でこのSHとケラチンのシスチンと結合、その後2剤処理においてSHのHを取ってあげる。


これが僕の言う還元トリートメントの理論なのですが、トリートメントを販売しているメーカーさんでこのような考えはないのだと思います。


ぼくは9月から大学にいって勉強するのですが、この還元作用を利用した修復理論を研究発表していきたいと思っています。そのためのチオタウリンだったり・・・・・・・・


デジで傷んだ一言で言ってしまえばそれまでですが、髪の状態はさまざまだと思います。正直言ってしまえば髪の内部、ましてやSS結合がどうなっているって言うのは顕微鏡などでも目にすることはできないからです。またそんな事を研究している人もいないわけですから。


僕としてもこのようなこと昔から言われていますが仮説にしか過ぎず、もっともっと隠されていることが多いのではないかと思っています。だからこそ美容師の現場の感覚を大事にしているわけです。髪というのは医学的にも科学的にもまだまだつかめない部分が多々あり、それゆえこの10年の間にも随分理論が変わってきたと思っています。それに美容師が惑わされて、メーカー側に踊らされて間違った理論がなかなか抜け切らない。現場の美容師が自信を持ってお客様は美容師を何よりも信頼しています。それを曖昧な知識でごまかしてしまうのはどうしても許せません。


話を戻しますが、デジで傷んでカールが出ない髪にカールを復元させるには還元剤ではなく髪をアルカリに傾けるだけで良いのです。髪の状態にもよりますが場合によってはパーマ剤やカーリング剤(システアミン)のアルカリを利用するのも手かも知れません。


ただ一番安全な方法としてペリセアーゼを使い、還元剤ではなくイオン結合(リジン、アルギニン、ヒスチジン)を緩ませてあげるだけ。それも強いアルカリではなく、弱アルカリにより施術ができるのでご紹介いたします。


ペリセアーゼ弱アルカリ版のレシピはブログPART2


http://excelpatience.blog111.fc2.com/
にアクセスしてください


これだけです。これでpH4.8のペリセアーゼがpH8.4?8.7の弱アリカリのトリートメントになってしまいます。施術方法はまずシャンプー後、ガンマルファ、アルファソリューションで前処理、塗布するペリセアーゼが薄くならないよう6割ほどドライ、根元をはずし患部に塗布。10分放置、加温器などがあればなお可。パルッキーやラップなどをし遠赤などで加温します。


その後お流し、モイストパティエンスを塗布ホットロッド付け巻き加温。温度にしたら50℃?55℃で10分、髪質軟毛なら若干(1分?2分)短く調整します。


このときもうひとパターン、モイスト塗布ホットロット前にシステアミン1剤をアクアヴィータで5倍希釈したものをスポイドで塗布付け巻きでもかまいません。その場合にはアンモニア水を1割程度控えめに!


アルカリペリセアーゼだけであればロッドアウト後には2剤は必要ないのですが、システアミン5倍を使用したならブロム2剤ではなく過水3:水1を塗布5分放置後お流し。


その後は通常通りキトグラス⇒モイストパティエンス⇒ソワキュート⇒流さずペリセアーゼ⇒スチーミング⇒流さずに琥珀色の天使⇒もう一度キトグラス、ソワキュートを琥珀色の天使の上から付与します。


最後になりますがここが一番肝心なところなので絶対に忘れないで下さい。


pH4に調整したクエン酸溶液をスポイドに入れ琥珀色の天使を塗布した上で付与してしっかりとpHを戻してくださいね。


2.3分放置後、もしくはスチーミング後しっかり目のチェンジリンスで上げてください。 


 


 

| 日記 | 19:57 | comments:1 | trackbacks(-) | TOP↑

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